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2024年度「第12回 湯浅年子賞」選考結果報告

2025年2月18日更新

湯浅年子賞選考委員会委員長
お茶の水女子大学 理学部長 横川 光司

第12回湯浅年子賞選考委員会は慎重に審議を行った結果、下記の者を湯浅年子賞「金賞」及び「銀賞」候補者として学長に推薦し了承を得ました。
「湯浅年子賞」設立趣旨についてはこちらをご覧下さい
お茶の水女子大学賞「湯浅年子賞」

湯浅年子賞 金賞

川口 由紀 氏
(名古屋大学大学院工学研究科教授)

業績「内部自由度を持った冷却原子気体の研究」

 川口氏は、冷却原子気体のボース?アインシュタイン凝縮体(BEC)に関する理論研究を数多く行ってきました。川口氏の第一の主要な業績は、双極子相互作用するBECの研究です。原子気体BECにおける双極子相互作用は微弱であるため、従来は無視されていましたが、川口氏は、87Rb原子のBECにおいて双極子相互作用の寄与が観測にかかることを初めて示し、スピノール?ダイポールBECという新しい分野の先駆的な研究を行いました。川口氏の研究の特徴は、数学の専門的な内容を多く含む研究であるものの、それを検証するための具体的な実験を提案しているという点です。実際に、提案した実験がいくつも実現していることからも当該分野での波及効果は大きく、いくつかの業績は素粒子?宇宙物理および数理物理分野の論文でも多く引用され、原子気体分野にとどまらない成果となっています。
 本選考委員会は、以上のような川口氏の顕著な業績は湯浅年子賞「金賞」を授賞するに相応しいものであると判断しました。

湯浅年子賞 銀賞

浦川 優子 氏
高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所准教授

業績「標準インフレーションモデルを超えた新物理探査の理論的研究 」

 浦川氏は、インフレーションにおけるゆらぎの赤外発散問題に取り組みました。この問題を解決するために、浦川氏は真にゲージ不変な観測量に着目することが重要であることを最初に明らかにしました。そして赤外発散が完全に消えるためには初期量子状態の選び方が制限されるという結論を導きました。この結論は近年話題になっているLargeゲージ変換やインフレーションの整合性条件など議論と関連づけられ、インフレーションにおける赤外発散の問題がより豊かな内容を持っていることを示しています。これらの大きな成果に加えて、最近は、スカラー摂動のみに特化した議論を重力波モードなどの多様な摂動にも拡張する試みを行っています。また、浦川氏は、専門分野は理論物理ですが、実験?観測の専門家と共同の分野横断的な研究も行ってきました。
 本選考委員会は、以上のような浦川氏の顕著な業績は湯浅年子賞「銀賞」を授賞するに相応しいものであると判断しました。

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