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2025年2月18日更新
2月18日(火曜日)、お茶の水女子大学賞各賞(湯浅年子賞、黒田チカ賞、保井コノ賞、小泉郁子賞、辻村みちよ賞)の授賞式を本学国際交流留学生プラザにて開催しました。
湯浅年子賞は、優れた原子核の実験的研究を行い国際的に活躍した女性自然科学者湯浅年子博士を称えて設立され、自然科学の諸分野において顕著な業績を挙げた女性を顕彰する賞です。第12回湯浅年子賞(金賞)は、川口由紀氏(名古屋大学大学院工学研究科教授)の「内部自由度を持った冷却原子気体の研究」に贈られました。第12回湯浅年子賞(銀賞)は、浦川優子氏(高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所准教授)の「標準インフレーションモデルを超えた新物理探査の理論的研究」に贈られました。
黒田チカ賞は、天然色素の構造について長年にわたって優れた研究を行い女性化学者として活躍した黒田チカ博士を称えて自然科学関係の女性研究者に対する顕彰のために化学科の前田候子元教授からのご寄附を基に設立された賞で、第10回黒田チカ賞は、田上湖都氏(お茶の水女子大学大学院博士後期課程理学専攻2年)の「オレフィンへの非金属?可視光ペルフルオロアルキル化の開発と機械学習の活用」に贈られました。
保井コノ賞は、日本の生物科学の黎明期から革新的な研究を展開するとともに本学及びその前身校において数多くの女子学生を育て日本初の女性理学博士となった保井コノ博士を称えて設立された賞で、第9回保井コノ賞は、白根道子氏(名古屋市立大学大学院薬学研究科教授)の「細胞内オルガネラを介する脳神経系の制御メカニズムの研究」に贈られました。
小泉郁子賞は、本学卒業後アメリカに留学し『男女共学論』を著すなどの社会的活動を通じて女性の権利向上を広く訴えるとともに日中教育文化交流に尽力し戦後は桜美林学園の創設発展に貢献した小泉郁子博士を称えて設立された賞で、第9回小泉郁子賞は、中嶋泉子氏(大阪大学大学院人文学研究科准教授)の「フェミニズムの観点から日本近代美術史に新たな視座を開いた傑出した研究」に贈られました。
辻村みちよ賞は、本学卒業後数多くの女子学生を育て茶の成分について長年にわたって優れた研究を行い日本初の女性農学博士として活躍した辻村みちよ博士の功績を称えるため設立された賞で、第9回辻村みちよ賞は飯島陽子氏(工学院大学先進工学部教授)の「食品の品質評価におけるフードメタボロミクスによる分析化学的展開」に贈られました。
授賞式では、受賞者の方々や大学役員のみならず、各賞にゆかりのある方、受賞者の関係者の方にもご列席いただきました。佐々木泰子学長から賞状と副賞の盾が授与され、祝辞が述べられました。また、湯浅年子賞受賞者には、Toshiko Yuasa Laboratory(TYL)より副賞のメダルが授与されました。各受賞者から喜びの声、抱負などが述べられた後、受賞に関する研究発表をしていただきました。
本学は今後もこれまでに築かれた歴史と伝統を基盤として、広い視野と豊かな感性をもち、未来を見据えて邁進する女性研究者の支援や顕彰に引き続き取り組んで参ります。