|
|
生活世界の安全保障 10 社会的弱者の存在論 |
クラス
|
全学科 |
履修年次 |
1 〜 4年 |
授業形態 |
講義 |
単位数 |
2.0 |
学期 |
前期 |
曜日 |
水曜 |
時限 |
1.0〜2.0 |
教室 |
共通講義棟1号館 301室 |
H奇数年度開講 |
|
|
生活世界の安全保障 10 社会的弱者の存在論:宝月 理恵
[文教育学部] |
|
LA科目を担当して |
与えられた授業テーマは「社会的弱者の存在論」で、当初はどのような内容にすべきか戸惑いました。文教育学部社会学科が担当する科目ですが、社会学にも様々な領域があります。私の専門は「健康と病いの歴史社会学」なので、その観点から授業テーマにアプローチできるように授業計画を組み立てることにしました。
授業では古代まで遡る内容も取り入れているので、時代も国も異なる現代を生きる受講生に興味を持ってもらえるように事前準備をするのは時間もかかり大変でした。でも、改めて幅広い基礎文献を読みなおす機会は自分にとってもよい勉強になりました。受講者数が想定よりも多かったため、授業は講義中心で進めました。またLA科目なので、受講生の専攻もバラバラです。そのため彼女たちが理解してくれているのか、興味を持ってくれているのかを知る必要があったので、毎回授業内容についての質問・感想を書いてもらいましたが、結構よく書けていて、毎回読むのが楽しみでした。 |
|
文:宝月理恵講師 |
|
学生の皆さんへ |
私たちが見たり、聞いたりしている情報は、今の時代の価値観で構築されています。
過去を知ることによって、それぞれの時代の価値観を知り、一度常識を捨てることによって、より柔軟で多様なものの見方ができるようになってもらいたいと思っています。 |
|
授業(潜入ルポ?!) |
授業は基本的に配布資料と板書で進んでいきます。
が、ノートをとりながら、ふと気付くと、驚くような内容が示されている。先生が淡々とした調子で講義をされているので、その悲惨さや非道さに気付くのが一瞬遅れてしまうだけで、それだけに「社会的弱者」の実情は、あまりにも過酷なものなのではないだろうか。それを語るには、淡々とした口調しかないのかもしれない。何気なくノートに書き写した先生の言葉を反芻して、そんな事を思っていました。
時代によって「社会的弱者」は変化する。自分が知らないうちに「社会的弱者」にされたり、また「社会的弱者」を作る側になってしまったり、変化も多様なのだろう。
知らないからと言って、見ないふりをするのではなく、まずは知る努力をしていきたい、と考えさせられた授業でした。 |
|
取材(文・写真):教育企画チーム 野口香織 |
|