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ジェンダー 23 開発・社会変動とジェンダー(演習):
石塚 道子 [文教育学部 グローバル文化学環] |
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LA科目を担当して |
この科目では1冊の本を基礎にして、ジェンダー研究とはどういうものなのか、ということについて網羅\的に進めています。
この「ジェンダー人類学を読む:宇田川妙子・中谷文美」は、文献紹介的な要素のある本なんです。これをベースに、問題提起→仮説→データのとりまとめ→仮説の検証→結論、というような形で、ジェンダーというのはこういった研究である、ということを学んでいっています。
発表者が担当部分を読み込んで、レポートを作成し、発表する、それに対して討論をするといったことを主体でやっています。きれいにまとめるだけではなく、議論の誘い水が作れるか、参考文献を自分で探して読んでくるか、といったところがポイントでしょうか。
結構活気があって、強い興味を示してくれていてうれしいですね。 |
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学生の皆さんへ |
ジェンダーとは「差異の多様性」でもあります。この概念を持っているということは、学術的に有効なだけではなく、人生の武器にもなります。
自分のことを考えるときに、「女性という枠にはめられている自分」を考えることができるようになってほしいと思っています。 |
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授業(潜入ルポ?!) |
今回の内容(14章)は、カミングアウトした男性の方の章で、学生にはちょっと身近にはいない人の文章です。
世の中には色々な人がいて、それぞれの価値観がある。性別、年齢、生まれた環境に育った環境。「普通」といわれることばの不確かさと暴力性に思いをはせてしまいます。
その後、グループに分かれて討論をしていきます。先生はすべてのグループの討論に参加し、じっくりと皆の意見を引き出していました。
まだまだ世の中は「ジェンダー」という言葉を誤解している。それを払拭する次代の旗手は彼女たちかもしれない。討論を見学しながら、そんなことがふと、浮かんできた授業でした。 |
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取材(文・写真):教育企画チーム 野口香織 |
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